2019/06/25
イベント
レッスンレポート 「ELECTRIC BASS SPILITS」Vol.1
StudioBpmが主催するベースレッスンが、6月20日に開講した。
70年代から日本のブルース、ロックシーンで活躍するSHEENA & THE ROKKETSのベーシスト、奈良敏博氏を講師に迎えたレッスンで、これまで数多くのプロミュージシャンを育て世に輩出してきた同氏が一般プレイヤーにむけて行う初めての試みだ。
毎月一度のレッスンは、5名の受講者と5名の見学者が参加する形式で、毎回90分が予定されている。奈良氏とは20年来の交流がある同スタジオの的場マネジャーが、レッスンを企画した狙いについて、こう話す。
「奈良氏のベーステクニックについての継承は、プロを志向するミュージシャンにむけてすでに門戸が開かれています。ただ、もっと広く、奈良氏の音楽に対する熱い想いやスタンスを、初心者を含めた一般のプレイヤーに伝えていく場を作りたかった」
こうして始まったレッスン、その当日――。
集まったのは、性別も年齢もベース歴もさまざまで、なかにはドラマーやギタリストの姿もあった。そうした参加者にむけて、奈良氏がこう切り出した。
「皆さん、よく来てくれました。これまでプロの現場に立つ人にアドバイスしてきた経験はありますが、ここでも同じことを伝えていこうと思っています。それは、音楽はテクニックだけじゃない、ってことでしょうか。うまいとか速いとか、そういうことよりも、とにかくベースって楽しい、音楽って面白いと思ってもらえれば嬉しいです」
レッスンは、姿勢や指遣いといった基礎にはじまり、やがて基本の運指が学べるメジャーなフレーズに挑戦。徐々に難易度をあげながら、計7~8曲をマスターしていく形式で行われた。
それぞれの参加者のレベルに応じたアドバイスが入りつつ、ときに受講者から質問がとび、あるいはかつて奈良氏が出演したステージの裏話に花が咲くことも。エピソードにでてくる名前がみなビックネームばかりで、そのたびに参加者からため息が漏れ、歓声が沸き、笑顔がこぼれた。
終了後、参加者からは口々に、「あっという間の90分だった」「今日だけで何曲ものフレーズを覚えた。次までの練習課題が見えたのがうれしい」との声が寄せられた。
なかでも仙台から来たという参加者はこう話す。
「前からベースを習いたいと思っていました。できればしっかりした先生にじっくりと教わりたかった。そんなときにこの企画を知ったんです。もともとシナロケの出るフェスを見に行ったこともあり、ここで習うしかない、と飛びつきました。遠いですが、できる限り通おうと思っています」
別の受講者もいう。
「レッスンが始まるまでは、見学の方たちに見られながら演奏することに抵抗がありましたが、いざ始めてみるとレッスンに集中して、それどころではありませんでした」
また、ある見学者は
「レッスンを聞きながら、ベースが手元にないことが悔やまれました。次は見学でなく、実際にレッスンを受講しようと思います」
もちろん厳しい指摘も寄せられた。
「今回は初歩的なレッスンでしたが、もうすこしハイレベルな内容も盛り込んでもらえるとうれしい。グループレッスンだけに、どこまでレベルに応じて指導いただけるのか…」
そんな疑問に、前出の的場マネジャーは、
「そういう懸念はもっともで、われわれもレベルに応じた対応ができるよう、今後レッスンをブラッシュアップさせていく必要があります」
そう話しつつ、奈良氏との長い付き合いのなかから得た実感として、こうも語る。
「じつは今回のレッスンも、シンプルなフレーズの繰り返しのなかに、高度なテクニックにつながるメッセージが含まれていました。レジェンドのアドバイスは数年先にピンと来ることが少なくない。その意味で、じつに深いレッスンになったと思います」
次回レッスンVOL.2は、7月25日に予定されている。
※次回レッスン詳細はこちら
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70年代から日本のブルース、ロックシーンで活躍するSHEENA & THE ROKKETSのベーシスト、奈良敏博氏を講師に迎えたレッスンで、これまで数多くのプロミュージシャンを育て世に輩出してきた同氏が一般プレイヤーにむけて行う初めての試みだ。
毎月一度のレッスンは、5名の受講者と5名の見学者が参加する形式で、毎回90分が予定されている。奈良氏とは20年来の交流がある同スタジオの的場マネジャーが、レッスンを企画した狙いについて、こう話す。
「奈良氏のベーステクニックについての継承は、プロを志向するミュージシャンにむけてすでに門戸が開かれています。ただ、もっと広く、奈良氏の音楽に対する熱い想いやスタンスを、初心者を含めた一般のプレイヤーに伝えていく場を作りたかった」
こうして始まったレッスン、その当日――。
集まったのは、性別も年齢もベース歴もさまざまで、なかにはドラマーやギタリストの姿もあった。そうした参加者にむけて、奈良氏がこう切り出した。
「皆さん、よく来てくれました。これまでプロの現場に立つ人にアドバイスしてきた経験はありますが、ここでも同じことを伝えていこうと思っています。それは、音楽はテクニックだけじゃない、ってことでしょうか。うまいとか速いとか、そういうことよりも、とにかくベースって楽しい、音楽って面白いと思ってもらえれば嬉しいです」
レッスンは、姿勢や指遣いといった基礎にはじまり、やがて基本の運指が学べるメジャーなフレーズに挑戦。徐々に難易度をあげながら、計7~8曲をマスターしていく形式で行われた。
それぞれの参加者のレベルに応じたアドバイスが入りつつ、ときに受講者から質問がとび、あるいはかつて奈良氏が出演したステージの裏話に花が咲くことも。エピソードにでてくる名前がみなビックネームばかりで、そのたびに参加者からため息が漏れ、歓声が沸き、笑顔がこぼれた。
終了後、参加者からは口々に、「あっという間の90分だった」「今日だけで何曲ものフレーズを覚えた。次までの練習課題が見えたのがうれしい」との声が寄せられた。
なかでも仙台から来たという参加者はこう話す。
「前からベースを習いたいと思っていました。できればしっかりした先生にじっくりと教わりたかった。そんなときにこの企画を知ったんです。もともとシナロケの出るフェスを見に行ったこともあり、ここで習うしかない、と飛びつきました。遠いですが、できる限り通おうと思っています」
別の受講者もいう。
「レッスンが始まるまでは、見学の方たちに見られながら演奏することに抵抗がありましたが、いざ始めてみるとレッスンに集中して、それどころではありませんでした」
また、ある見学者は
「レッスンを聞きながら、ベースが手元にないことが悔やまれました。次は見学でなく、実際にレッスンを受講しようと思います」
もちろん厳しい指摘も寄せられた。
「今回は初歩的なレッスンでしたが、もうすこしハイレベルな内容も盛り込んでもらえるとうれしい。グループレッスンだけに、どこまでレベルに応じて指導いただけるのか…」
そんな疑問に、前出の的場マネジャーは、
「そういう懸念はもっともで、われわれもレベルに応じた対応ができるよう、今後レッスンをブラッシュアップさせていく必要があります」
そう話しつつ、奈良氏との長い付き合いのなかから得た実感として、こうも語る。
「じつは今回のレッスンも、シンプルなフレーズの繰り返しのなかに、高度なテクニックにつながるメッセージが含まれていました。レジェンドのアドバイスは数年先にピンと来ることが少なくない。その意味で、じつに深いレッスンになったと思います」
次回レッスンVOL.2は、7月25日に予定されている。
※次回レッスン詳細はこちら